*逢風*
「150年先の未来から訳も分からず、気付いた時には河原に居ました。そこで異人と言われ刀を向けられていた所を葉月さんに助けてもらったんです―。」

ここまでの経緯を二人に話した。

二人は静かに耳を傾けてくれていた。考え事をしているのか、沈黙が走った。

…沈黙が心地悪かった。

(信じてもらえるかな…)花音は不安になって来た―。




暫く誰も話さなかったが、葉月が沈黙を破った。



「親父…、信じられない話なのはこいつも一緒なんだ。こんな事もあってこいつは、住む所もないんだ…だから今日から住み込みの女中として、ここで働かせてやってくれねぇか?!」


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