*逢風*
月夜「そうか―。なら良かった!」


紅葉「持って来たわっ!」

さっき出て行った襖から両手一杯に色とりどりの着物と帯を持った紅葉が出てきた

(凄い量だッ―;)

ドサッと大きな音をたて、花音の前に着物が山を作った。その全ては、派手過ぎず・地味過ぎず可愛らしいものばかりだった―。

紅葉「これ、全部あげるわ!」

「いぃんですか?!こんなに沢山ッ」

紅葉「いぃのよッ、こんな年くいには似合わないわ。それに、お古でごめんなさいね」

(いぇ…あなた、まだまだ20でいけそうですよ―;)

紅葉「その中にある薄い浴衣を着て寝なさいね―」


「はい―。
本当に、葉月さん、月夜さん、紅葉さん。
何から何まで…。


ありがとうございます、感謝してもしきれません―」

深くお辞儀をし、畳に頭をつけた―。



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