*逢風*
「――っ!!!!」


驚きで声がでなかった。


どんなに勉強が苦手な花音でも知っている。
歴史上の有名人に会えるとは思わなかった――



きっと、新撰組だいふぁんの母なら失神するだろう。

(凄い人と会ったなぁ―)

「どうかしましたか?


ところで
あなたの名前は?」



「あっッはい。


私、雪 花音と申しますです―;」


「ははっ変な言葉使いですね!」


「はははっ―…」


そりゃ緊張ぐらいするわなぁ…
こんな顔だったんだなぁ
ヒラメ顔じゃないし…
剣術の天才にも見えない…



「はははっ…『むぐっっ』」


沖田は、緊張で笑っていた花音の口に金平糖を2.3粒詰め込んだ―





「ほら、甘いでしょ?おいしいですか?」



「おいしいれす―…。」


笑ってみた。
甘い。
おいしい。
沖田さんみたいに
笑えてるかな?



「それにしても花音さんは珍しい髪ですよね?


短くて、茶色」


「変でしょう?」



「いえっ、そんな事ありませんよ?

私は、綺麗だと思いますよ」


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