*逢風*
ドキッ――。


はにかんだ沖田さんの
笑顔を見て
不意に胸が高鳴った。


きっと、今顔が赤い―



(なんだっ!?これは…)



「花音ちゃーん!
おにぎり持ってきたよぉ…」

桜がおにぎりを持って走って来た。


「あぁ!桜、沖田さんの部屋ってわかる?」


「分かりますよ!」


「良かった~案内お願いできますか?」


「はいっ、かしこまりました。

花音ちゃんこれ食べたらお部屋に置いといていいからそのお皿!


じゃあ、案内しますよ!」


そうして私に背を向けて二人は歩いていく。




私は、とっさに沖田さんの背中に…



「金平糖ありがとうございました!!




――また、会えますか?」



彼は振り向き
微笑んで―…
「えぇ、きっとあえますよ」



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