大人の女と男の関係
6.託された招待状
「はあぁ……」
「ちょっと千佳ちゃん、そんな大げさにため息つかないでよ」
私はがっくりと肩を落とした千佳ちゃんをつついた。
「だってえ……
好き同士なのに、なんで結局何もなしで終わっちゃうかなあ」
私はフッと苦笑いをもらして言った。
「まあ、『縁がなかった』ってことなんじゃない?」
「縁?縁って、なんです?
運命、みたいなこと?
そんなの自分で作っちゃえば良かったじゃないですか!」
私は千佳ちゃんのセリフに笑った。
「まあ、もう昔の話なんだし、そう熱くならないでよ」
すると、千佳ちゃんは缶をダンッとテーブルに置いた。
「もう、今夜は飲む!」