大人の女と男の関係
そのとき、お店の人が摩耶さんを呼びに来た。


それをきっかけに、その話はそこで途切れた。


よかったのか、悪かったのか。


私は肯定も否定もしないうちに終わってしまった。


なんだか、喉の奥に小骨が刺さったままのようで、後味が悪かった。


しかし、千佳ちゃんはすでに成哉の仕事の話に話題を移していた。



あーあ、参ったなあ。


なんであんな話。


でも、もう過去のことだし。


成哉もさほど気にしてないみたいだし。


いっか……


なんとなく釈然としないまま、私はにこやかに話す二人を見ていた。

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