大人の女と男の関係
定時に会社を出て、彼氏とデートの予定という千佳ちゃんと駅で別れた。


電車を待つ間に成哉にメールを入れた。


『無事に今年最後の仕事を終えました。

明日から5日まで年末年始休暇です。

大晦日と正月3が日は実家で過ごす予定ですが、そちらの都合はいかがですか?』


なんだか他人行儀かなあと思いつつも、あまり馴れ馴れしくするのも照れくさくて、そんな文章になった。


すると、すぐに成哉から電話がかかってきた。


『もしもし』


耳元で聞く成哉の声は、昨夜のたくさんの囁きを思い出させ、私は顔を熱くした。


「はい」


『メール見たよ。
今、平気?』


「うん」


恋人としての成哉との初めての電話。


私は頬をゆるませていた。

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