大人の女と男の関係
しかし、現実は厳しかった。


『実はさ、明日は由宇とお父さんが荷物の整理のためにこっちに出てくることになってるんだ』


ああ……


そうだ。


成哉はまだ昨日離婚が成立したばかりだった。


後処理がたくさん残っている身だ。


「そっか……」


『で、大晦日と正月3が日は俺も実家に呼ばれててさ。
まあ、親にもいろいろ心配かけたし、親戚にも挨拶に行かなきゃならなくて』


「うん」


『で、来年はうちは4日から出社なんだよね』


「そうなんだ……」


なんだ。


全然会えないじゃん。


私の心は急激にしぼんだ。
< 284 / 304 >

この作品をシェア

pagetop