大人の女と男の関係

「もしもし、今、駅に着いた」


『じゃ、コンビニで待ってて』


「はーい」



私はケータイを閉じ、改札のすぐ目の前にあるコンビニへ向かった。


成哉の部屋は駅から徒歩3分。


私の方が仕事で遅くなることはめったになかったけれど、そういう場合はいつも成哉が駅まで迎えに来てくれた。


卵と牛乳を買っていると、成哉が店に入ってきた。


目を見交わし、頷き合う。


袋を持って出口に向かうと、成哉が袋を持ってくれた。


「ありがと」


そう言って見上げると、微笑みが返って来た。


「おかえり」


「ただいま」


私は成哉の隣に並んで、夜道を歩いた。

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