大人の女と男の関係
「ねえ、摩耶さんの新しいお店の写真、撮ってきて。
どんなお店なのか見てみたい」


私がそう言うと、成哉は自分のケータイを掲げて見せた。


「なんならケータイで実況中継しようか?」


「えー、それは悔しいからいい」


「なんで?
摩耶さんの声も聞きたいだろ?」


「でも、聞くだけでその場には行けないんだよ。
成哉と摩耶さんは一緒に飲んでるのに私だけ仲間はずれじゃない。
そんなのやだよ」


私がふくれてみせると、成哉はクスクスと笑い出した。


「なによー、何にも面白いことなんてないでしょ」


軽くぶつと、成哉は笑い続けながら言った。


「いや、香菜が一人悔しがってる姿想像したら、笑えた」


「うわ、ひっどーい!
成哉性格悪いよ?」


私がプリプリしてそっぽを向くと、成哉は私の腕をつかんだ。
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