大人の女と男の関係

「えー、そんなのどうでもいいじゃないですか。
だって、香菜さんまだ２５歳だったんでしょ？
結婚なんてまだまだ先でいいって！」


「うーん、今の私にそう言われてもねえ。
今となってみれば、私もそう思わないでもないけど……」


「でしょ？
だって、香菜さん、好きだったでしょ、成哉君のこと」


「え、それは……」


私が言いよどむと、千佳ちゃんは先回りして言った。


「話聞いてるだけでわかりますって。
もし私が香菜さんでも恋に落ちたと思いますもん」


「…………」


私が黙ってしまうと、千佳ちゃんは違う方向から攻めてきた。


「成哉君からのアプローチはどうだったんですか？」


「え？ないよ」


私がそう答えると、千佳ちゃんは口をとがらせた。