春夏秋冬 The Season Story
第二章 登場
大学が始まって一日目がすぎた。ところで、前にで出会った彼女(平等院 春)とは、なんと大学が同じで、マンションも同じで、それにお隣さんである。これを気に一緒に大学に通えたらなーと思っていた。ふふふっそして、あーんなことやこんなことができたらいいなぁーー。おっと、いけない、いけない慌ててはだめだ。慎重に行かなくては、とりあえず気分を落ち着かせるためにベランダに出てみた。気持ちいいなー、さすが春、いやSpring、良い風だ。よし、明日の朝、彼女を誘って、学校にいくぞーー。でも断られたらどうしようかーー。大学始まって二日目でノックアウトはだめだ、だめだーーー。とか、考えていると、隣のベランダかた、彼女が現われた。どうする、何か声をかけるべきか・・・。
くそーー、予想していなかった、いや、うそ、本当はしていたが、あまりにも早すぎて考えが浮かばない。しまった、これならせっかく買った、ベランダでの彼女の過ごし方を読んどくべきだった。定価13500円もしたのに、くそ、俺のばかばかばかばかかば、と心のなかで叫んでいると彼女がこちらに僕がいることに気づいた。そりゃそうだ、あれだけベランダで騒いでいたら気づくよね。
「こんばんわ、いい眺めですね」
彼女は声をかけてくれた。ぼ、僕はまるで、雪合戦で使う、雪の中に石をいれたみたいに硬く、そして緊張していた。震えた声で返した。
「こ、こ、こんばんわ・・」
すると彼女は
「明日から大学生活始まりますね」
と話してくれた。
「そ、そうですね」
と返したが、心の中では、馬鹿、僕のばか、もっといい返答があるだろう。例えば、ベランダの景色よりも君のほうが美しいとか、いや、春の風も気持ちいいけれど、君のほうが気持ちがいいよとか、いや、待てよ今のはだめだ。NGだNO GOODだ。落ち着けとにかく落ち着け、もち付け、よしナイスジョークだ。僕は落ち着いている。よし、いうぞ、いくぞ、いくぞーーー。彼女の顔を見つめた。彼女の瞳に吸い込まれそうになっていた。
「んっ何か」
彼女は答えてくれた。
「えっ、とですね、あ、、明日、、も、もしよかったら、た、たいやきに行きませんか。」
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