イケナイ恋〜おにぃちゃんに寄せる想い〜(後編)
スパルタ
〜良介side〜
初めてみた。
中野が泣いてるところ。
そして、それが感動の涙でも、悲しみの涙でもないということは、すぐに分かった。
怒っていた。
俺は…見損なわれたんだ。
1番の親友、中野に。
俺が唯一信用する、中野に。
俺があいつを信用してるように、あいつだって俺のことを信用してくれてたんだ。
…なのに、俺はその関係を壊した。
今まで、互いが信じ合っていたから、喧嘩なんて一度もなかった。
確かに、俺も中野への信用を一度、失ったことがある。
それは、ゆらへのいたずらメールの時のことだ。
でもそのときは、中野はじっくりと話を聞いて、許してくれた。