田舎の王子様~照れ屋な俺様
「はっ…初めまして。
未紗です」


小玉くんに近づくなり、カミカミの挨拶をする私を見て、コータが横で爆笑する。


「未紗…緊張してる?」


ひぃひぃ…そんな肩上下しながら笑わなくても。


「緊張もするよ。だって今までにいないタイプだし?よろしくね、小玉くん」


私が横に並んで歩くと、小玉くんはこっちをチラと見て頭を少し下げる。


「…どぉも。あぁこの子。今朝見たな」


小玉くん、私を見た後、何かを思い出すように目をクルッと上に向ける。


うっそ~!もしかして教室で目が合ったの覚えててくれたんだ?


あんなに初対面の人がいる中で、私の事を…?


もしかして…。


都の言うように一目ボレとかされてたらどうしよ。


…ちょっと。いえ、かなり嬉しいかも。
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