田舎の王子様~照れ屋な俺様
「痛ぇって~…おい、無理に押すなよなぁ。体中ボロボロなんだからさ…」
コータは背中を押さえて顔を歪める。
「…背中も、殴られたんだ?」
「あ~?小玉が喋ったんかよ。言うなつったのに。背中と腰は蹴られて踏まれて…散々だよ。ったくさ~、アイツめちゃめちゃ強ぇんだもん」
不服そうに、階段横の壁を蹴り…そしてまた顔を歪める。
「痛っ!忘れてた。ここも弱ってたんだった」
コータは足を抱え苦笑い。
「ねぇ…。何で先輩に殴られるハメになったの?」