田舎の王子様~照れ屋な俺様
しかも、ベンチのスペースはたくさんあるのに、小玉くんはやたら私の方に寄ってる気がする…。


「もうちょっとそっち行ってよ」


「何で?」


意地悪な笑みを浮かべ、小玉くんがニヤッと笑う。


「香水くさい!」


「げっ!マジで?つけすぎか?ん…自分では分からん」


小玉くん、慌てて自分の制服をにおってる。


本当は嘘。小玉くんのつけてる香水は、風にのってふわ~っとたまに鼻に届くくらいの優しい香り。


私は…その香りが大好きなんだ。

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