田舎の王子様~照れ屋な俺様
「い…いいよ」


「へ?」


「キュ…ってしてよ」


…自分が自分じゃないみたいだった。


緊張し過ぎて、頭の中がフワフワしてて、…小玉くんは目の前にいるのにすごく遠くにいるような気がして。


顔は熱いのに、手足は冷たくって…チグハグで。


小玉くんは…何て答えてくれるんだろう。


じっ…と私の目を見ていた小玉くんが、そっと口を開いた。


「…嫌や」


え?

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