田舎の王子様~照れ屋な俺様
小玉くんは、相変わらず笑ってる。


「そんなん言われてキューッで済むと思っとんの?」


「えっ…ちょっと、待って」


小玉くんはお弁当を横に置き、ベンチの端にいる私にズイッと寄ってくる。


片手を私の首の後ろの髪にあてると、…フワッと突然抱き寄せた。


とっても…優しくて、抱き締めるって感じじゃなくって…


そっと触れるような…そんな感じ。


…小玉くんの香りがいつもより強く香る。
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