田舎の王子様~照れ屋な俺様
「おい、未紗ぁ~」


ん?


後ろから声がする。


この声は…。


「小玉くんっ。あれ?売店前にいるって言わなかったっけ」


振り向くと、小玉くんがポケットに手突っ込んで後ろに突っ立っていた。


「おったんやけど、未紗アホやから分からんやろなと思ってやなぁ~。エレベーターの前で待っとったのに、まさか階段で来るとはな」


「あ…アホって何なのよ。む…かつくぅ」


「あぁ?今ムカつくっちゅーた?」


小玉くんは、ニヤニヤして私に歩み寄って来る。
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