田舎の王子様~照れ屋な俺様
「…大丈夫じゃねぇよ」


コータは小さく呟くと、宿泊してる階のボタンを押し、下を向く。


「コータぁ。あのね…私、大学受験は…ずっと…考えてたんだ。


本当はずっと遠くに行きたかった。飽きたし、元からずっと地元にいる気はなかったんだ」


私の言葉に、コータは少し驚いたような顔をする。


「未紗…そんなん一言も言ってなかったじゃん。」


「そーだね。言ったら…都やみんなに止められそうな気がしたから。


私…毎日すごくつまらなくて。新しい土地に行けば、もっと違う未来があるんじゃないかって思ってて…」


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