田舎の王子様~照れ屋な俺様
「ねぇ、小玉くん。何で私にしたの?彼女にするなら他にもいるじゃない…」


日替わり定食をツツきつつ、彼をチラッと見る。


「何でって…。それ、今言わなあかん?」


「…うん。教えて。知りたい…」


私がそう言うと、小玉くんは私の頭上に目線をずらす。


…ん?


上に気配を感じて、振り向いて斜め上を見ると


何人かの上級生が私の側に立って、聞き耳を立てていた。


「うわっ、何なの?!」


「え~?二人がどんな話してるのかと思って。小玉くん、上級生の間でも人気だよ。この子なんかやめて私と付き合わない?」


胸のリボンの色が違うから、一目で三年生だと分かる。直接の知り合いじゃないけど、確か…クラスの子のお姉ちゃんの友達だったような…。


まぁ、今そんな事はどうでもいーんだけど。
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