田舎の王子様~照れ屋な俺様
相変わらず小玉くんの顔は目の前にあって…


かかる息に鼓動が早くなる。


「誰か来たらあかんし、大きい声出されへんやん」


ほんとにそれだけぇ?


「そうだけど…。あんまり顔見ないでよ」


「さっきオレの顔、よく見たいって言っとったやん」


「言ったけど…」


こういうの慣れてないから…ダメだぁ。


小玉くんの手をギュッと押し返し、体を離す。


「そろそろ部屋戻ろっか…」


「…せやな。あ~…旅行中やなかったらなぁ」


「…え?」


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