田舎の王子様~照れ屋な俺様
「じゃあ…小玉に直接、言おーか?」


「そっ…それはやめてぇ」


「ホラ、分かってんじゃん」


コータは嫌味な顔して、笑う。


「さ…参戦って、何?…本当に分かんないから」


私…


こんなコータ


…知らないよ?


やけに嬉しそうに…


コータの口から


私の恐れていた言葉が…発せられた。


「決まってんじゃん。
未紗、争奪戦」


うっ…。


やっぱり


そう


きた…か。









って、


コータ


冗談でしょ~っ!?






試合が始まる前から


結果は分かってる。


初戦敗退だよ!!







私がコータを


好きになるわけない。







私たちの隣で…


おじいちゃんが


沢庵をポリポリかじる音が…


空しく響いていた。







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