田舎の王子様~照れ屋な俺様
「小玉くんが…帰れって」


思い出したら、泣きそうだ。でもここでは泣けない。


「悪かったなぁ…心配かけて。脚立から転げただけなんだけど…うんまぁ…」


コータは何ともはっきりしない感じ。


「脚立から落ちたの?大変じゃない。お母さんが失神寸前だったって言ってたし…頭打ったりしたんだ?今は大丈夫?」


「いや…それがさぁ…。脚立から落ちたのは大した事なかったみたいなんだけど。


うわ~、すげぇ言いにくい…。本人に聞いて」


コータは頭を抱え、ぷいとそっぽを向いてしまった。


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