田舎の王子様~照れ屋な俺様
何ぃ~!?


小玉くんは、肘をつき、ヨイショと体を起こす。


「この際やから、お前の好きな標準語で言うたるわ。


こういう場合は、アホやなくてバカっちゅ~たらえぇんやろ?」


むっ…ムカつく~!!


この男…絶対許さない!


小玉くんの自転車のカゴから自分カバンを引っ張り出し、彼を置いたまま自分の自転車へ走った。


…何なのよ、アイツ。



早く帰ろ。


自転車をこぎつつ…帰るタイミングが一緒になったら嫌だなと思って


小玉くんがいた方を振り返った。


…あれ?
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