田舎の王子様~照れ屋な俺様
「…んなワケないでしょ。とにかく~!足…私のせいで立てないんだよね。さっき言ってくれれば良かったのに」


「立てるっちゅ~ねん。ホレ見てみぃ」


小玉くんはそう言うと、自転車に手をかけ無理に足を動かした…と思ったら


「…あ、やっぱ無理」


また、ぺたぁっと地面に座り込む。


あれ。案外あっさり認めたよ、この人。


「悪い…。未紗に頼みがあるんやけど!」


小玉くんはそう言うと、私に深々と頭を下げた。





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