田舎の王子様~照れ屋な俺様
「は…灰色が曇っとんのかいな。そんな、生きる希望ないみたいな色やめようやぁ」


「だってそうなんだも~ん。しょうがないじゃない」


できるもんなら私だって、バラ色にしたいよ。


でも、この場所じゃ…かなり無理がある。


「ははっ、何や疲れたオッサンみたいやな。対照的に、都とコータなんかめちゃ楽しそうやん」


小玉くんがカツンと自転車のフレームを蹴る。


「あの二人は元々そういうキャラだから」


「なるほどなぁ。…あの二人面白いよな。なんかあんま付き合うとる感じせぇへん」


「まーねぇ…。あれでも付き合い始めたの最近だから、まだ短いんだけどね」


「それにしちゃ、あんま緊張感ないよなぁ」


「都がサバサバしてるからかな?」
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