田舎の王子様~照れ屋な俺様
「おじゃましまぁす」


小玉くんは、家の中を伺うようにキョロキョロしながら、そっと靴を脱いだ。


二階のコータの部屋に上がり、小玉くんを座布団の上に座らせる。


「お茶飲む?お菓子は?」


「いや…大丈夫。お構いなく…」


小玉くんは、私の行動に多少困惑気味。


「じゃあここで待ってよーかぁ」


小玉くんの近くに座って、その辺の雑誌を勝手に漁る。


「…コータって姉ちゃんとかいるん?」
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