恋愛物語。
「きゃぁぁぁぁぁぁっ!」
突然響きわたる叫び声。
クラス中の視線が可奈に注がれた。
「どうした?」
何人かの生徒が彼女の元へと駆け寄った。
俺もその一人だ。
気が付けば、教室の一角に好奇心丸出しの人だかりができていた。
「ぁ...あれ...!」
震える指で必死に机を指差す可奈。
「いやぁぁぁぁあぁ!」
机を覗き込んだ坂本紗香が悲鳴をあげた。
「うぉっ!」
藤浦隆也が真っ青な顔をして後ろへ跳ぶ。
一体何が―――...。