恋愛物語。
「!!」
見開いた瞳に写ったのは生き物の...死骸だった。
ヘビや蛙...ヤモリ...ゴキブリ...。
「嫌ぁっ!!」
可奈は走って教室を後にした。
静まりかえった教室に、虫の死骸。
最初に口を開いたのは彰だった。
「...ひでぇ。」
お調子者の彰も、さすがに顔をしかめている。
「きつ〜...。」
「何これ...。」
「ひどくない?」
ザワザワと聞こえるのは、確信に迫ることないありきたりな言葉ばかり。
俺の目が険しくつった。