恋愛物語。
「お前らがやったのか?」
「ピンポ〜ン!」
「だぁって〜ムカツクんだもん!」
塚本の後ろから田中マリナと吉岡玲奈が顔を覗かせた。
右手に力が入る。
彰に肩をつかまれて思い止まった。
そんな俺に構うことなく繰り広げられる汚言の嵐。
「もちろん、触ったのはウチらじゃないけどね〜?」
悪びれもなく言う塚本の視線の先にあったのは...
「藤神が協力してくれたんだぁ。」
藤神...。
哲雄...。
「テツ...?」
「あぁ...集めたよ。」
「テメェ...!」
俺はテツの胸ぐらを掴んだ。
「こんなことに使うなんて...知らなかったけどな。」
塚本達は笑っている。
フフンと鼻で...勝ち誇ったように――...。
テツはそのまま扉を蹴って出ていった。