俺様王子☆年下カレシ3
一歩の足元を見ると、扉が全部閉まらないように扉のレールに足を置いてくれていた。


「あ…そっか。一歩に、置いて行かれるかと思って」


「置いてくワケねぇじゃん。…何言ってんの?」


静かに閉まった扉を背に、一歩の瞳がだんだん近付いてくる。


この瞳に見つめられると…思考が止まる。


色っぽくて…優しい。その目は、他の誰でもなく、私だけに向けられていて…。


「鈴、あ~んして?」


「え?」


“え”の口を作った瞬間、一歩が私の口に


ポイッと何かを投げ入れた。


「あ、チョコだぁ」
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