俺様王子☆年下カレシ3
沢渡くんは目を細めると、そっと私の前髪に触れる。


「え…えぇっ!?」


ダメ…ダメだからぁ~。私の事そういう目で見ないでよね!?


慌てて仰け反ると、沢渡くんはクスクス笑う。


「綿クズついてたよ。ずっと気になってたんだけどさ…、驚かしてゴメンね」


あ…あはは。そうなんだ。


沢渡くんは、人差し指と親指の間に摘んだ小さなゴミにふぅと息を吹きかけその場に飛ばす。


その仕草が妙に色っぽくて…不覚にも胸がドキッと高鳴った。

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