俺様王子☆年下カレシ3
「あ、電車出るっ」


幸せに浸っていたのも束の間。一歩は私の肩をバシッと叩くと、一人走り出してしまった。


嘘~っ!置いてかないでよぉ。


軽やかに走る一歩の後ろを必死で追いかける。


う…。こんな靴履いてくるんじゃなかった。


心もとないヒールがぐらつく。絡みそうな位に足を動かし、閉まりかけの扉にやっとたどり着く。


「はあっ!間に合ったぁ…」


「鈴、慌てなくて大丈夫だったのに。オレ足挟んでっから」


「へ?」
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