二度目の初恋
家まで送ってもらった。

本当にこれが最後。

しばらくは学校で顔を会わせるだろうけど、プライベートな関係はおしまいだ。

「最後にお別れのキスをしてもいい?」

「いいよ」

「深紅からしてくんないかな?」

「私から?」

バイクを降りた私は
バイクに腰掛けたままのヨシュに近付き、
彼の唇にキスをした。



さようなら。

私のステキな彼氏。

私なんかにはもったいない人。

いっぱい夢を与えてくれてありがとう。




走り去るヨシュをずっと見ていたつもりなのに、いつの間にか涙で何も見えなくなっていた。

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