二度目の初恋

揺れる心

「おはよ~、麻由」

「深紅、おはよ~!」


席に座るなり、麻由は声をひそめて話し始めた。

「ねぇねぇ、あの後 美也サマに送ってもらったんでしょ??」

「うん」

「それで…?」

「それで、って?」

「何か進展はあった??」

「ええ?? 何もないよ~?
お礼にお茶でも?って誘ったけど、
『今度、誘って♪』って言われた」

「ああ、美也サマもついに深紅という特定の彼女を…!?」

「はぁ?? 意味不明なんだけど!」


どうやら美也サマって
中学時代は常に女の子を傍に置いてたらしいけど
高校からは特定の女の子とは付き合っていないんだって。

それはミッくんも同じで―――。
二人とも、中学卒業と同時に女の子は卒業したんだって。


中学で卒業??
どんだけモテたんだよ??


だけど、高2になって
ミッくんは考えを変えたんだって…。




もうちょっと私が

もうちょっと早く帰って来てたら

ミッくんの傍にいる可能性はあったのかな?


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