二度目の初恋
お昼休みになった。

「深紅~、今日さぁ、お弁当持ってきてないから食堂に付き合って!」

「うん、いいよ」

「お前らも食堂に行くの? んじゃ一緒に行こうぜ」

ひぇぇぇ。充琉と一緒に??

「じゃあさ、深紅、ここの席、取っといてよ。
このテーブル全部、な?」

エ…? 全部って。
6人分…ですか?
って事はあと3人…。
もしや、昨日のメンバー??


お昼の食堂は人でごった返してて
座席確保も大変そう。
何度か「ここ空いてる?」って訊かれたけど
その度に「いえ、ここは来ますので…」って断った。
そしたら後ろの方から聞こえたんだ。

「あの子って、美也サマのバイクに乗せて貰ってた子よね?」

「充琉サマの幼なじみなんですってよ」

「ふ~ん、だから親切にしてもらってるんだぁ」

「いいわよね、王子とコネがあって。私もコネ欲しい!」


そっか…
充琉と幼なじみだからなんだ。

そうじゃなかったら
私みたいなのは近寄ることすら出来ないもんね。

「わりぃ、待たせたな!」
そう言って充琉がやって来た。
麻由も一緒だ。
ちょっと安心。




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