二度目の初恋
[充琉side]

はぁぁ、疲れた。
結局、麗子が参加する事になって、余計な神経を遣ってしまった。
やっぱりいつものメンバーだけの方が楽しかっただろうな。

多分、麗子がいなければ、もっと楽しめたと思う。
美也たちにも悪い事をした。

あれだけ「行きたい」と言ってた割に、麗子自身が楽しめたのか謎だ。
人前ではニコニコ笑ってたけど、麗子が内心どう思っているのか。

そんな事を考えてたら美也から電話が入った。

「悪かったな、充琉」

「何が?」

「俺が麗子ちゃんの話を持ち出したから」

「いや、美也のせいじゃない。
実際、電話がかかって来る前からも何件かメールが来てたし、どっちみち呼ばなきゃなんなかったと思う。
こんな事なら、もっと早くに深紅に訊いておけば良かった。
てっきり迷惑だと思って、俺の独断で麗子にはダメって言ってたんだ」

「深紅は麗子ちゃんの事、受け入れてたと思うよ」

「アイツはそういうヤツだからな」

「ただ…麗子ちゃんがどう思ったか、だな」

「どうだろうな? 麗子は結構キツいから」

「そんな所も好きなんだろ?(笑)」

「どうだろうな?」





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