ことばにできない
その翌日、私の母が死んだ。

母は体も頭もぼろぼろになって、入院していた。
母に対して、私は恨みしか持っていないつもりだった。

けれども、病院からの電話を切った直後、体の真ん中にぽっかり穴が空いたような気持ちになった。

気がついたら、ポタポタと音をたてて涙が落ちていた。

私、泣いてる……
気づいた途端、私は号泣した。
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