遠距離、恋愛。-二人の距離-
いつも行っていたコウタの家だけど、今日は私一人だけ。

新幹線に乗り込むのはいつも一人だけど、待ち合わせの場所へ行けばいつものメンバーがいたから。

でも、今日は一人でコウタに会いに行く。


いつものように週末、金曜日。

定時で仕事を上がり、会社のロッカーに置いておいた私服に着替えてスーツは会社へ置いていく。

小さなバッグにお泊りセットも入っていて、旅行まではいかないけど出かけるのは誰が見ても明らか。



「野々山さん、今週もお出かけ?」

「うん、そうなの」



社内で週末出かけている私のことはちょっと有名になっているようで。

どうやら、噂では遠距離恋愛していることになっているらしいことを教えてくれた。

まあ、言い訳するのも面倒なので知らないふりをしているけど。


新幹線までの時間はまだ余裕があったので、駅でおやつを購入。

ご飯は向こうでコウタと食べるだろうから、軽いものを。


そうだ、たまにはお土産でも買っていくかな?と地元の名産品を物色したりして。

どうせなら一緒に食べられる物・・・つまみになりそうなものがいいよね?なんて。
< 10 / 127 >

この作品をシェア

pagetop