遠距離、恋愛。-二人の距離-
トモと大野さんをお互いに簡単に紹介して、これから食事に行くことを話し、せっかくなので誘ってみた。

大野さんはトモを気に入ってくれたようだし。

ふとトモを見ると、困った顔をしていて。

しまった、誘わなかった方が良かったのか・・・。

何も考えずに誘ってしまったけど、もう今更どうにもできなくて。

「あー、もう少ししたら彼女が迎えに来てくれるんだわ」

「おー、噂の彼女?紹介してくださいよ。よかったら彼女さんも一緒に。ねえ?」

トモに同意を求めてみたけど。やっぱまずかったかな?

この状況でトモも断ることができずに「はぁ・・・」とため息ともとれる返事をくれた。

それからしばらく話をしていると、大野さんの彼女が走りながらやってきて。

お互いに初対面なので、軽く挨拶を済まし、トモを紹介する。

「中山マユです」

「野々山トモコです」

なんだか聞きなれないトモの本名。

でも、携帯のメモリには、ちゃんと本名で登録してあるんだけど。

年が近いからなのか、初対面にしては楽しげに会話をしている彼女たちをみて、ちょっと安心した。

トモには申し訳ないけど、どうせだから楽しんでくれるといいけど。

どこへ行くか、お店を決めながら俺の車に皆で乗り込んでいくことになった。
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