遠距離、恋愛。-二人の距離-
顔を赤くするくらいで何の反応もないトモ。

今、何を考えているんだろう?

「・・・うん、惚れなおした」

え。

素直にそんなことを言われて、持っていたビールを落としそうになってしまった。

だめだ、かわいすぎる。

手にしていビールを置いて、両手を広げてトモを呼び寄せてみたら、素直に俺の胸の中へやってきた。

うれしくて、ぎゅっと背中を抱きしめてしまうけど、抵抗されることもなくて。

ああ、こんなに幸せな気分になれるなんて。

「いつもは遠いトモが、ここにいるのが信じられない」

ついつい、本音が出てしまう。

すると、もぞもぞと両手を動かして俺の背中に腕を回してきたトモ。

びっくりするくらいの力で、ぎゅっと抱きついてきた。


「コウタ、好き」


俺の胸に頬をすりつけるようにして、トモがそんなことを言ってくるから。


「トモ、俺も、好き」


どうにも我慢が出来ない。

トモに、キスがしたい。
< 114 / 127 >

この作品をシェア

pagetop