遠距離、恋愛。-二人の距離-
何度も重ねた体。

愛おしいトモに刻んだ、いくつもの愛。

いつの間にか外は明るくなってきて、二人きりで初めての朝を迎えた。


お昼近くまで二人でまったりとすごし、軽く食事をとってから出かけることにした。

特に行きたいところがない誘うなトモと車に乗せて、海までドライブ。

見えてきた海岸の美しさに、トモも喜んでくれたようで。

車を降り、公園を手をつないで歩く。

たったこれだけのことが、こんなに幸せだなんて。

今まで、ひとりであちこち観光地を回ったりしたけど、これからはトモと一緒に回れるだろうか。

いろんな思いを胸に、楽しく笑うトモと一緒に俺も笑って。

この公園が、ドラマの撮影現場だったことを教えてあげると、さらに興奮したようで。

携帯で写真を撮ったりしてはしゃぎまくっていた。

ここまで喜んでくれると、俺の知識も無駄じゃないんだななんて思ってしまう。

今まで見てきたもの、調べてきたものをすべてトモに教えてあげよう。

そんな気になってしまう。

「夕飯何食べたい?」

徐々に空が赤く染まってきて。

車に乗り込み、来た道を少しだけ遠回りしながら車を走らせた。

いつも感じる、横からの視線。
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