遠距離、恋愛。-二人の距離-
猫娘>>ってtomoどしてそこにいるの?え、いつの間に!?
そうタイピングしたかと思うと、あわてて携帯電話を取り出してどこかへ電話を始めてしまった。
そんな猫娘を見て、トモが誰に電話しているのかと問いかけると、電話を器用に耳に当てながら「他のメンバーに緊急招集」と帰ってきた。
トモがここへ来ることは、誰にも言っていないし。
俺達がこうして二人で会う関係だということも、誰も知らない。
もちろん、俺たち自身だって二人きりで会ったのはこの週末が初めてなのだから、先週のオフ会がうそのようで。
あわてる猫娘がおかしくて、二人でくっついたまま大笑いした。
数分後にはいつものメンバーが集まっていて。
皆、休日は暇なんだろうか。
そんなことを思いながらも、嵐のような質問攻めに隠す必要もないのですべてを話した。
その日は朝まで盛り上がり、また近いうちにオフ会をすることになって。
部屋に朝日が差し込んできた瞬間に、トモが俺を振り返って。
「あーあ、日曜日になっちゃったよ」
かなしそうな目でそう言って、俺にぎゅっと抱きついてきた。
そのままソファにもたれるようにして少しだけ眠って、10時頃に起きた。
少し疲れた顔をしているトモと一緒に遅い朝食を食べてから、近くの雑貨やへ行くことに。
トモが、おそろいのものが欲しいというのでやってきたんだけど。
女の子は指輪とか欲しいんじゃないだろうか。
俺がジュエリーショップを勧めると、そうじゃなくてと首を横に振った。