遠距離、恋愛。－二人の距離－
しばらくそんな話をしていて、どうやらサラリーマンはおなじ会社に勤める先輩ということが判明。


「これからトモとご飯に行こうかと思っていたんだけど、大野さんも一緒にどう？」

ってなんで誘ってるの！？

コウタの行動に頭の中がクエスチョンマークでいっぱいになってしまう。


「あー、もう少ししたら彼女が迎えに来てくれるんだわ」

あ、彼女いたんですね・・・。

その一言を聞いて、なんだかホッとしてしまった。

けど、彼女がいるのに赤の他人にこんな風に話しかけたりするもの？

普通に考えると、ナンパされていると思われてもおかしくないはず。

…うぬぼれとかじゃなくて、実際私もそう思っていたし。

「おー、噂の彼女？紹介してくださいよ。よかったら彼女さんも一緒に」

ねえ？と私に同意を求めてくるコウタ。

噂って？何も知らない私に同意を求められても困るんだけど。

それに、もうすでにこの状況で私は断ることができないんですけど。


今日、初めて一人でコウタの家へ行くんだということを一瞬忘れてしまっていた私。

それなりに緊張もしていたわけで。
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表紙・目次

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