遠距離、恋愛。-二人の距離-
夕べは裸で一緒に眠ったから、初めて見るわけじゃないけど。

こうして自分の服に手をかけられているなんて、顔から火が出るんじゃないかってくらい恥ずかしくて。

何を言っても聞いてくれそうにないから、コウタにされるがまま。

でも、それもなんだかすごく悔しくて。

私も負けじとコウタの服に手をかけて脱がそうと試みる。

でも、私の服を脱がせているコウタの腕が邪魔でうまくできなくて。


「はは、トモ、順番に」


やっぱりコウタのペースですべて脱がされてしまった私。

そのあとすぐにコウタも全部自分で脱いじゃって。

二人で仲良く湯船につかりながら、ゆっくりとした時間を過ごすことができた。

コウタに背中から抱きしめられながら、恥ずかしいけど心地よくて。


「コウタ、私、明日帰りたくないなー」


日曜日の明日、夕方には新幹線に乗って私は帰らなければならない。


「うーん、俺も帰したくないなー」


ちゅっと後ろから首にキスをされて、くすぐったくて首をすぼめてしまう。

月曜日からまた日常に戻るなんてできるだろうか。
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