遠距離、恋愛。-二人の距離-
土日は完全オフなリチャードに付き合い、彼が行きたいというお店や名所を一緒に回り、買い物なども楽しんだりして。

土曜日の夜はどうしてもという彼の希望で、彼の宿泊している部屋のゲストルームを借りて泊まって朝まで語り合ったりした。

俺としても、年の離れた兄貴ができたようで、とても楽しかったし、何より彼の話す内容は俺の知らないことばかりで、かなりいい意味での刺激になっていた。


この頃から、通訳の仕事と留学のことをなんとなく考えるようになっていて。

すっかりこのアルバイトにはまっていた俺は、単位がぎりぎりになりつつあった。

大学2年生はなんとか終えることができ、無事に進級できたけど。

その春休みから、アルバイトにすべての時間を割いていた俺は、とうぜん3年生の単位取得ができるはずもなく。

3年生の夏休み頃には留年してもう一年3年生をやることを視野に入れ、アルバイト代をためて学費の貯金をしたり。

それでも、あいた日にはできるだけ大学へ顔を出すようにして、できるだけ講義も受けるようにはしていた。

週の半分はアルバイトで大学を休んでいたので、当然といえば当然だけど留年が決定して。

春には再び3年生をやることに。

でも、3年生の単位の半分程は取れていたので、残りを取得するのはそんなに大変でもなくて。

2年目の3年生も、1年目よりは控えたにしてもバイト三昧の日々だった。
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