遠距離、恋愛。-二人の距離-
「きゃはは。うっそー。私もう上がったから、入っていーよ」

一緒、本気で考えてしまった俺もどうかしているかも。

小さい頃はいつも一緒に入っていたけど、いつから一緒に入らなくなったんだっけ?

確か、サラが恥ずかしいと言い出したのがきっかけだった気がするけど。

「おー。サラ背中流してよ」

「えっ」

俺の言葉に動揺するあたり、まだかわいい。

「うっそー」

仕返しとばかりに舌を出し、風呂場へと向かった。

「もー!」

後ろでサラの声が聞こえたけど、あえて振り返らずに後ろへ向けてぴーすして。

こんな感じも久しぶりで気持ちがいい。


次の日、入ったばかりのバイト代で皆を食事に招待して。

3人がそれぞれ好き勝手言ってなかなかメニューが決まらないので、なぜか近所の回転寿司になってしまった。

「コースで食べられるようなところを考えていたんだけど」

「それも魅力的だけど、こうして回転寿司もファミリーって感じでいいわね」

母さんの言うこともわからないでもないけど・・・まあ、楽しく食事ができればそれでいいかな。
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