遠距離、恋愛。-二人の距離-
何で俺が?客っていうか、どちらかというと場所提供しているんだから買い出しくらい行ってこいよ。

結局、皆が動きたくないのはわかっていたので、じゃんけんすることに。

「やー、負けちゃったぁ」

tomoと俺が、あっさりと負けてしまった。

二人で並んで近くのコンビニまで行く。

そう言えばチャットでもtomoと二人きりで会話なんてしたことないかも。

いつも誰かが一緒に会話していて、こうして二人で過ごすなんて初めてだった。

俺よりも2つ年下だけど、同じ大学3年生のtomo。

いつも、新幹線に乗ってやってくるってことは知っているけど、実際どこに住んでいるのか知らない。

コンビニまでの道中に、なんとなく聞いたハンドルネームの由来から、本名が野々山トモコってことを知った。

俺も自分の本名を教えて、なんだかくすぐったい感じ。


チャットの仲間という認識から、少しだけ女の子という認識に変わったのは、このときだったのかも。

トモとの会話は楽しくて、買い出しの時間はアッという間に終了。

マンションへ戻ってからも、皆と一緒に会話しつつもトモとの会話も明らかに増えていた。
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