泣き虫の恋
しゅん兄は優衣の3つ上の兄。優衣も社会人になったころからは、会う機会も減り、最後に会ったのは確か昨年のことだった。

「しゅん兄?」

人目もはばからずに、抱きしめる兄は居心地がよく、でもちょっと恥ずかしく感じ、もう一度名前を呼んだ。

すると、優衣を抱きしめる腕により一層力が入った。



そして、

「優衣、泣け」
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